#author("2019-09-21T10:43:44+09:00","default:admin","admin") #author("2019-09-21T10:44:44+09:00","default:admin","admin") * 信号保安システム [#i9dc0083] Simutrans-Extendedでは、他の類似のゲームに類を見ないような高度な信号保安システムが実装されています。具体的に挙げると、鉄道の黎明期から現代の最先端技術まで、 - 無閉塞運転 - 時間間隔法 - 電信を用いた時間間隔法 - スタフ閉塞式 - タブレット閉塞式 - 双信閉塞式 - 自動閉塞式 - 車内信号閉塞式 - 移動閉塞式 の9種類の信号保安システムが実装されています。 pak256では、これらのうち、 - 無閉塞運転 - スタフ閉塞式 - タブレット閉塞式 - 双信閉塞式 - 自動閉塞式 - 車内信号閉塞式 の6種類の信号保安システムをサポートしています。これら以外の保安システムは今後のアップデートにて対応する予定です。 * 信号扱所 [#i2226f6a] Simutrans-Extendedでは、すべての信号機は信号扱所がコントロールします。そのため、信号を建設するためにはまず信号扱所の建設が必要になります。pak256-Ex 2.0.0現在では「信号てこ扱所」および「CTCセンター」を実装しています。 ** 信号てこ扱所 [#ya76a4b3] 信号てこ扱所はタブレット閉塞式・双信閉塞式および自動閉塞式(3灯式のみ)の信号保安システムを扱えます。通常の信号機(出発・場内信号機等)は半径500m(20マス)以内、遠方信号機は半径1000m(40マス)以内に設置できます。自動閉塞式の信号機は最大で4000m以内になります。また、扱える最大数は24本までです。 #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/483941895773618196/485665127249477636/f99f25c97c02a270.PNG) 駅が大きくなって扱える信号機が足りなくなった場合は、駅の上下に信号扱所を設置することを検討してみて下さい。 #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/483941895773618196/485666613027274782/4d4ec3bd2e37af51.PNG) ** CTCセンター [#o393c9f1] CTCセンターは自動閉塞式・車内信号閉塞式の信号保安システムを扱えます。信号機は半径50km(2000マス)以内に設置できます。また、扱える信号機の最大数は128本です。 #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/514739526330220547/535358487723769856/CTC.png) * 使い方 [#a518aa12] ** 信号機の種類 [#sfeea3a3] : 出発信号機 | 駅構内に設置される絶対信号機(赤信号=止まれ)で、出発信号機は駅の出口を表します。特に、駅ホームの先端にこの信号機を設置すると、発車まで停止信号を現示し続けますから、リアリティが増すと思います。 腕木式の例: #ref(https://media.discordapp.net/attachments/483941895773618196/485667499183177732/889cd928c9b39f86.PNG) 色灯式の例: #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/483941895773618196/485668080098344961/4ca80bff5260605a.PNG) : 場内信号機 | 駅構内に設置される絶対信号機で、場内信号機は駅の入口を表します。場内信号機を付けるかどうかは個人の好みですが、付けるのであれば、駅あるいは分岐器の100m=4マス手前に設置するとリアルだと思います。また、駅構内も場内信号機で閉塞を区切ることができて、その場合は第2場内、第3場内...と呼ばれます。なお、腕木式の場合は出発信号機より場内信号機の方が腕が長いですが、本pakでは同じグラフィックになります。 腕木式の例: #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/483941895773618196/485669094805471242/7e324013afdf496a.PNG) : 場内多進路信号機 | 「多進路」は本pakのみの名称ですが、駅構内の在線状況を見て空いているホームに進路を振り分けてくれます。Standardで言う「振分信号」です。場内信号機ですから、こちらも駅の100m手前に設置するとリアルだと思います。 腕木式の例: #ref(https://media.discordapp.net/attachments/483941895773618196/485674582783557652/10dc596a141aece5.PNG) : 場内終端標識 | こちらも本pakのみの名称です。「場内多進路信号機」と合わせて用いることで、場内多進路信号機から場内終端標識までの経路を探索します。これを用いることで、振分けられないでほしいホームの設定や、通過経路の振分けが出来ます。 : 場内信号機(誘導信号機付き) | 誘導信号機は、1閉塞に複数の列車を入れるために必要な信号機で、誘導信号機が点灯した場合は目視運転できます。現在の所役割はあまりないですが、将来の増解結機能の実装時に活躍するかもしれません。 : 閉塞信号機 | 閉塞信号機は駅間に設置される許容信号機(赤信号=1分ずっと赤信号だった場合は目視で進行して良い)で、pak256でもそのように実装されています。 : 遠方信号機 | 遠方信号機は、場内信号機が2灯式信号機の場合に、場内信号機の現示を予告する目的で600m手前に設置されます。場内信号機が赤信号(停止)の場合は遠方信号機は黄色信号(注意)に、それ以外の場合は青信号(進行)になります。 腕木式の例: #ref(https://media.discordapp.net/attachments/483941895773618196/485670900071530497/ea9c6c8cf2834811.PNG) : 入換信号機 | 操車場や留置線、車庫内での列車・車両の移動の際に使用する信号です。45km/h制限の信号として実装しています。 ** 双信閉塞式 [#efd5b289] 双信閉塞式は複線用の非自動閉塞による信号保安システムです。信号扱所間で列車の在線状況をやり取りして信号てこを扱います。 信号所は一つの閉塞区間を持ち、場内信号機・出発信号機で閉塞が分けられています。また、場内信号機・出発信号機は2位式の信号機(赤信号・青信号の2現示のみ表示する信号)なので、場内信号機に対してはその200m(=8マス)ないし600m(=24マス)手前に遠方信号機を設置する必要があります。また、通過列車がある場合は出発信号機に対する遠方信号機(=通過信号機)も設置する必要があります。 **タブレット閉塞式 [#o232c9a5] タブレット閉塞式は単線用の非自動閉塞による信号保安システムです。「タブレット」と呼ばれる通行票を持った列車のみ運転でき、タブレットが次駅に到着しない限り次の列車にタブレットを持たせることはできません。 Extendedでは、タブレット閉塞の信号機は次の信号機まで予約し、閉塞区間を抜けるまで予約を解除することはありません。 なお、タブレット通過授受はできません。タブレットの受け渡しには必ず停止する必要があります。 ** 自動閉塞式 [#fbe9f4d2] ***複線用 [#i24c7f75] 複線以上の線路では、3位式の信号機(防護区間の先の在線状況も表示できる信号機; 3灯式・4灯式・5灯式(未実装)がある)を用いることとされているため、本pakでもその通りにすると良いです。 複線以上の線路では、3位式の信号機(防護区間の先の在線状況も表示できる信号機; 3灯式・4灯式・5灯式がある)を用いることとされているため、本pakでもその通りにすると良いです。 #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/514739526330220547/535367426142109696/signal.PNG) ***単線用1 [#rffa88ae] 単線でも複線用の信号機を使うことが可能で、「方向予約」により単線区間でも複数の閉塞に区切ることが可能です。その場合は、閉塞信号機を向かい合わせにして設置してください(信号機を設置する際に2,3回クリックすると向かい合わせにできます)。 場内信号機・出発信号機・閉塞信号機すべてが3位式以上の信号機であれば、デッドロックせずにきちんと動きます。 ***単線用2 [#w540962f] 単線では特殊自動閉塞式といって、駅構内と駅出入口の短い部分にのみ軌道回路を設置することによって、チェックイン・チェックアウト方式で在線状況を検知することができます(軌道回路検知式)。pak256では2灯式信号機を用いることによって特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)による閉塞を行うことができます。 挙動はStandardの多閉塞信号と似ていますが、やや異なります。Extendedでは次の一方通行標識までをチェックし、方向予約を行います。次に次の停車場または信号機までの閉塞を予約します。このとき、停車場に出発信号機がない場合、その先は無閉塞運転することになるため、出発信号機を必ず(2灯式で)付けておくことをおすすめします。なお、出発信号機代替用の列車停車位置標識は実装予定です。 また、2灯式の場合は遠方信号機も場内信号機の600m(=24マス)手前に設置することになっているため、だいたいそれくらいの位置に付けてあげるとリアルだと思います。 ***単線用3(未実装) [#d9e1ba74] 特殊自動閉塞にはもうひとつ種類があって、「電子符号識別式」と呼ばれる方式が存在します。電子符号識別式では、運転台に赤外線送信装置、駅構内に赤外線受信装置があって、この間の赤外線通信によって閉塞を作ります(一旦停止する必要があります)。 つまるところタブレット閉塞を赤外線で自動的に扱っていると言えます。 また、バリス式も機械こそ違うものの同様の原理で動作しているため、こちらに含めます。 ** 車内信号閉塞式 [#gb9157d1] 車内信号閉塞では、線路沿いに設置される信号機の代わりに、車内に設置される車内信号を用いて現示を行う方式です。ATCと呼ばれ、車内の現示は前方の車両の位置と制動距離の関係から算出される最高速度になります。 Extendedでは、基本原理は自動閉塞式と同じですが、制動距離に応じた区間を予約するようになります。 ** 信号機の設置間隔 [#jb97645b] Simutrans-Extendedでは、Standardとは異なり予約できた距離に応じて走行速度が決定されます。そのため、信号機を狭い間隔で設置すると、予約する範囲が狭すぎて走行速度が遅くなってしまいます。 #ref(https://cdn.discordapp.com/attachments/514739526330220547/535360730741080065/kiha58-test.PNG) これを防止するためにはある程度の距離を離して信号機を設置する必要がありますが、日本では列車を600m(24タイル)以内に非常停止できるような制動力を持たなければなりません。常用ブレーキを用いる場合は車種によりますがおよそ750mになります(pak256-Exでは、こちらの値を採用しています)。つまり、1閉塞のみ予約する信号機、例えば2灯式信号機は 30タイル間隔、2閉塞予約の信号機の場合は15タイル間隔、3閉塞予約の場合は10タイル間隔が良いでしょう。 車内信号閉塞式の場合は速度に応じて決定された制動距離分だけ予約するので特に配慮は必要ないですが、無用な加減速を避けるために4タイル間隔以上で設置するのが望ましいです。